96のチラシの裏:浦和レッズについて考えたこと

浦和レッズを中心にJリーグの試合を分析的に振り返り、考察するブログ。戦術分析。

大槻毅監督

「意地」:Jリーグ2020 vs横浜FC 分析的感想

中堅以上の浦和レッズサポーターにとっての横浜FC戦というのは、2007年に唯一置き忘れてきたもの、リーグ連覇が手から零れ落ちていったあの日産スタジアムでの記憶とセットになっていると思います。もしくは、同じ年にホーム開幕戦で対戦した際の久保のドラ…

リスクの顕在化:Jリーグ2020 vs柏レイソル 分析的感想

柏は僕にとっては結構思い出深いというか、嫌な印象がたくさんあるクラブで、2011年の最悪なシーズンの最終節、順当に負けてその後の大ブーイングに繋がったこととか、2013年にナビスコカップ決勝で負けたこととか、2017年から2018年にかけての3連敗とか、古…

突きつけられた現在地:Jリーグ2020 vsFC東京 分析的感想

スタメンと両チームの狙い スタメン 前節から1週間空いての試合ということで、両チームほぼベストメンバーではないかという布陣。ただ浦和はトーマスがコンディションの問題でベンチ外。浦和のサブは福島、宇賀神、槙野、関根、エヴェルトン、マルティノス…

交錯するスタイル:Jリーグ2020 vs鹿島アントラーズ 分析的感想

この導入部分に書くことがいつも思いつきません。 スタメンと両チームの狙い スタメン 浦和のベンチメンバーは福島、マウリシオ、岩武、柴戸、関根、マルティノス、健勇。鹿島は曽ヶ端、杉岡、遠藤、荒木、レオシルバ、白崎、上田。曽ヶ端ってまだ現役でした…

二人の監督、二つのサイド:Jリーグ2020 vsベガルタ仙台 分析的感想

スタメンと両チームの狙い スタメン ベンチメンバーは浦和が福島、マウリシオ、宇賀神、長澤、マルティノス、関根、興梠。仙台は関、真瀬、アピアタウィア、佐々木、西村、ジャーメイン、長沢。 連戦となるミッドウィークのゲームにあたってメンバーを大きく…

THE RED IDENTITY:Jリーグ2020 第2節 vs横浜Fマリノス 分析的感想

いつだって笑顔がトレードマークの西川周作が、試合後のインタビューで言葉を詰まらせたことが、4ヵ月間に及ぶリーグ中断という異常事態を過ごしたことの難しさと、「観客が入場できない試合」を忘れもしない「無観客試合」とは違うものにしようと尽力したク…

リスクオン:「2点取られても3点取る」チーム Jリーグ2020 第1節 vs湘南ベルマーレ 分析的感想

前置きで語りたいことが特になかったのでさっさと本題へ行きましょう。時にはあっさり感も重要。 スタメンと両チーム狙い/個人的注目選手 浦和は日曜日のルヴァンカップから健勇→興梠のみのスタメン変更。ベンチ、ベンチ外にも錚々たるメンバーがいるので、…

新しい浦和:迫力のファストブレイクと露呈した課題 ルヴァンカップGS第1戦 vs仙台 分析的感想

Jリーグ開幕に先んじて、ルヴァンカップグループステージが開幕です。ここ数年はなんやかんやでACLに出場することが多かったのでなんとなくルヴァンカップへの出場が新鮮なのは僕だけですかね。2018年も出場していた気がしますがもう忘れました。今シーズン…

2020シーズン開幕:今年の浦和レッズをどう見ていくか

毎年のことですがオフシーズンはなんでこんなにはやく過ぎるのでしょうか。僕はサッカーそのものよりも浦和レッズが好きなタイプのファンなので、オフシーズンはあまりサッカーを観ないのですが、キャンプの動向を追ったりしているうちにもうシーズンが開幕…

2020シーズンの始動、新システムとスカッドについての雑記。

2020年シーズンが始動しました。 昨年の総括記事とか特に何も練ってないのですが、2020年シーズンの展望を語る中で適当にまとめる感じで済ませようかと企んでいます。もうあんまり思い返したくもないっしょ。 補強の評価 昨年末に新強化部から語られた「3年…

新強化体制発表会見の感想:プロジェクトへの期待と不安、そしてクラブとメディアに期待したいこと。

新強化体制 12月12日、浦和レッズの新強化体制についての会見が行われ、クラブは今後の強化方針を示しました。 www.urawa-reds.co.jp 新しい強化体制はこれまでに発表されていたスポーツダイレクター(SD)及びテクニカルダイレクター(TD)の新設だけではなく…

ベクトルを前へ、そして総力戦へ。 ACL2019 セミファイナル vs広州恒大 分析的感想

やっぱり良い試合だと語りたいことも増えるわけで、しかもACLということでその後の試合へのスカウティング的な影響もないだろうということで、現地生観戦した記憶を頼りに書きなぐってみてしまいました。あんまり流れとかはないけれど、感想ベースと思って読…

非公開練習の公開とか、大槻監督の仕事ぶりの想像とか、鳥栖戦の感想とか。

非公開としていた前々日、前日の練習を公開に headlines.yahoo.co.jp いやーしかし相変わらず難しい舵取りを迫られる浦和レッズさんですね。この前の天皇杯でHondaに負けたことで起きたバス囲み事件を受けて、これまで非公開だった練習が公開練習になったと…

「今の浦和はゾンビみたいなチーム」という表現の補足とか

「チラシの裏」はじめます。 自分のブログの記事がやたら長くなっていることへの自覚と反省はあるんですよ。でもなるべく誤解の無いように、そしてなるべく自分の言いたいことがしっかりとした筋道で伝わるように、もしくはこの話題に触れたらあれにも触れて…

「型」と「攻略」、構造的な矛盾と舞台の差  Jリーグ第18節 vsベガルタ仙台 分析的感想

遅くなりましたが、書きました。この試合のレビューはいろんな人が書いているので、なるべく他と被らないような視点で書いたつもりですが、それが面白さに貢献していると良いのですが。 スタメンとかみ合わせ 浦和側控え;福島、鈴木、山中、マルティノス、…

ピッチ上のコンセンサスと、「諦めの悪さ」について。 Jリーグ2019 vs川崎フロンターレ 分析的感想

さてさて、大槻(正式)監督の初陣です。いつかは大槻監督タグをつける試合が増えるだろうとは思ってましたが、こんなにも早いとは。たぶん大槻(暫定)政権の昨年の試合はほとんど記録に残していると思うのですが、ルヴァンでは4バックも使っていたんですね…

大槻浦和組最終章はミシャとの戦術戦に。 Jリーグ第9節 vs北海道コンサドーレ札幌 分析的感想

4月2日に急遽「暫定監督」として就任してから約20日。大槻監督は得意とする相手チームのスカウティング明快な戦術に加えて、自軍の選手への情熱的なモチベーティング、「大槻組長」と呼ばれたオールバック・メガネ・ダークスーツというスタイルの強烈なイン…

層の厚さと大槻監督の盤面整理 ルヴァンカップ第4節 vsガンバ大阪 分析的感想

Jリーグ地獄の15連戦も中盤に差し掛かった第6戦、ルアンカップグループステージ第4節vsガンバ大阪戦の感想です。 大槻監督の暫定組長の襲名(?)以降、親父に気合を入れられまくった結果アグレッシブさを取り戻した浦和レッズ。今節はリーグでは18位に沈み…

「浦和レッズらしい」ホームでの勝利。 Jリーグ第8節 vs清水エスパルス 分析的感想

Jリーグ魂の15連戦はようやく中盤戦に差し掛かったところ。浦和が第8節を迎える時点では勝ち点8が6チームと相変わらず大混戦の様相を呈し始めたJリーグ。勝てば一桁順位も夢ではないものの、負ければ即降格圏の危機という大事な一戦となった清水戦の感想です…

大槻浦和組の果てなき抗争は続く、、、 Jリーグ第7節 vsヴィッセル神戸 分析的感想

巷では大槻暫定監督の風貌や挙動があまりにもその筋すぎると話題になっていますが、その大槻組長率いる浦和組の次なるカチコミ先はヴィッセル神戸の本拠、ノエビアスタジアム。両団体の熾烈な抗争はどのような展開を見せたのか、振り返ります。 浦和の選手配…

目覚めを願って。 Jリーグ第6節 vsベガルタ仙台 分析的感想

水曜日のルヴァンカップから大槻暫定監督の下立て直しを図りはじめた浦和。15連戦の3戦目は、今期公式戦負けなしのリーグ2位、ベガルタ仙台戦を振り返ります。 プレビューと今節への準備 今節の最大の注目ポイントは大槻監督が調子の良い仙台に対してどのよ…

心機一転。ルヴァンカップ第3節 vsサンフレッチェ広島 分析的感想

ついに堀監督が解任されました。後任はまたもユースからの昇格人事となった大槻暫定監督。また同時に上野コーチもユースからトップコーチに就任しています。暫定とはいえ新監督は交渉中ということで先行きは不透明で、場合によっては大槻監督がW杯中断前後ま…