96のチラシの裏:浦和レッズについて考えたこと

浦和レッズを中心にJリーグの試合を分析的に振り返り、考察するブログ。戦術分析。

オズワルド・オリヴェイラ監督

就任期間:2018年4月~2019年5月
絶対に4-4-2をやると思っていたら現有戦力に併せて3-5-2で戦い、リアリストとしての仕事ぶりを見せつけた人。直前の練習を公開しサポーターを集めて士気を高め、2018年の天皇杯を獲ったのはさすが。ただ当時の中村修三GMの性格もあって長期的なチーム作りというより短期的な結果を求められ、世代交代も求められていたチームは徐々に行き詰ってしまった。

2020シーズンの始動、新システムとスカッドについての雑記。

2020年シーズンが始動しました。 昨年の総括記事とか特に何も練ってないのですが、2020年シーズンの展望を語る中で適当にまとめる感じで済ませようかと企んでいます。もうあんまり思い返したくもないっしょ。 補強の評価 昨年末に新強化部から語られた「3年…

「今の浦和はゾンビみたいなチーム」という表現の補足とか

「チラシの裏」はじめます。 自分のブログの記事がやたら長くなっていることへの自覚と反省はあるんですよ。でもなるべく誤解の無いように、そしてなるべく自分の言いたいことがしっかりとした筋道で伝わるように、もしくはこの話題に触れたらあれにも触れて…

それぞれの課題とジレンマ - Jリーグ第8節 vsヴィッセル神戸 分析的感想

今年もイニエスタが来なかったので恨み節をツイートしたところちょっぴりバズりました。 「ねえ知ってた?イニエスタって本当はいないんだって」「まだイニエスタいるって信じてたの?小5にもなったらみんなイニエスタは本当はいないって知ってるよ。」「そ…

今季の浦和レッズの序盤戦とオリヴェイラ監督の試行錯誤について考えたこと

オリヴェイラ・レッズを覆う不安の正体 オリヴェイラ・レッズが停滞しています。リーグ7試合、ACLグループステージ3試合を終えて、それぞれ勝ち点は11と4。順位自体はリーグでは首位と勝ち点差6の7位、ACLでも得失点差でグループ2位となぜか悪くない位置に…

主力4人を欠き苦戦…。 Jリーグ第33節 vs湘南ベルマーレ 分析的感想

こんにちは、96です。Jリーグも残すところあと2試合、リーグ順位でのACL圏内3位以内を目指すレッズはもう1試合も負けられないどころか既に他力本願の状態。対する湘南も過酷な残留争いを勝ち抜くには絶対に勝利が欲しい一戦。お互いに負けられない一戦を振り…

ミシャの札幌とオリヴェイラの浦和、それぞれの現在地。 Jリーグ第32節 vs北海道コンサドーレ札幌 分析的感想

こんにちは、96です。Jリーグも佳境ですね。第32節は昨年途中まで浦和を率いたミシャことミハイロトロヴィッチ監督率いる札幌との対戦です。新監督の下でも「ミシャの遺産」とも言える3バックをベースに戦うことで復調を遂げた浦和と、ミシャ初年度ながら過…

進化の途中: 新しい強さを見せる宮本恒靖のガンバに悔しい敗戦。 Jリーグ第31節 vs ガンバ大阪 分析的感想

前節宿敵鹿島に快勝したことで6戦負けなしとなり、ACL出場圏内となる3位が現実的な目標となってきた浦和。今節は、レジェンド宮本恒靖を監督に迎え、その後の中盤の猟犬・今野泰幸の復帰以来リーグ戦6連勝と空前の勢いで順位を上げ続けるライバル・ガンバ大…

アジアへ。オリヴェイラ・レッズの充実。 Jリーグ第30節 vs鹿島アントラーズ 分析的感想。

はいお久しぶりです、96です。諸般の事情でまたもレポートを書けていませんでしたが、宣言通りこの今節より通常営業です。信じられないことにこの試合で第30節。今季もラスト5試合に突入してしまいました。早いものです、ということで、ホームに宿敵・鹿島ア…

イニエスタ不在の埼スタで5万5000人が観たもの。 Jリーグ第27節 vsヴィッセル神戸 分析的感想

お久しぶりです、ということでイニエスタ加入で大注目のヴィッセル神戸との一戦を振り返ります。 イニエスタ加入後の神戸の首都圏でのアウェーゲームはこの試合が今年最後ということで、以前から非常に注目度の高かったこの試合。公式発表で5万5000人が集ま…

バージョンアップした名古屋と、結果としての大敗。 Jリーグ第24節 vs名古屋グランパス 分析的感想

清水との撃ち合いをドローで終えた浦和。5連戦最後の相手はなんと5連勝中と勢いに乗る名古屋グランパスとの対戦です。 両チームのスタメンと狙い 下記のメンバーでスタート。 浦和控え:榎本、荻原、マルティノス、阿部、柴戸、菊池、李 浦和としては試合直…

主作用と副作用。清水のハイペース・ゲームを制御できずドロー。 Jリーグ第23節 vs清水エスパルス 分析的感想

前節は悩める磐田に大勝し、久々に勝ち点3を手にした浦和。中3日で続く今節第23節は、同じ静岡県勢の清水エスパルスとの対戦です。 両チームスタメンと狙い 両チームのスタメンは下記の通り。 浦和側控え:福島、荻原、武富、柏木、マルティノス、長澤 驚き…

悩める磐田に完成度の差を見せつけ完勝。 Jリーグ第22節 vsジュビロ磐田 分析的感想

前節は一時6バックになることも厭わない鳥栖の徹底した枚数管理とCKからの一発に泣いた浦和。中断後負けなしできていた流れは止まってしまいましたが、リーグ戦は待ってはくれません。第22節となる今節は、同じ勝ち点で10位のジュビロ磐田との対戦で、4位か…

鬼門ベアスタでフィッカデンティの「枚数合せ」に苦戦…。 Jリーグ第21節 vsサガン鳥栖 分析的感想

前節はミラーゲームを仕掛けてきた長崎に勝ちきれず、無敗を継続させたものの連勝は途切れた浦和。今節は同じく九州勢のサガン鳥栖と、浦和としては鬼門アウェーとなるベアスタでの対戦となりました。 最初に整理しておきます。前節の今村主審同様、今節の上…

生き残りを懸けて戦う長崎に突きつけられた浦和の課題。 Jリーグ第20節 vsVファーレン長崎 分析的感想

広島、川崎とリーグ上位陣に連勝し、中断以降負けなしかつ6戦無敗と順位を急激にあげている浦和レッズ。今節はクラブ史上初のJ1での厳しい戦いに晒されながらもしぶとく残留圏内に留まっているVファーレン長崎との一戦です。 両チームスタメンと狙い 両チー…

オリヴェイラ采配が弱点をカバーし「受け止めて刺し返す」勝利。 Jリーグ第18節 サンフレッチェ広島戦 分析的感想

台風が近づく中のアウェーゲームとなった第18節。リーグもついに折り返しここからは後半戦。いきなり首位を独走する広島との対戦となりました。 両チームのスタメンと狙い 両チームスタメンは下記の通り。 浦和控え:福島、荻原、森脇、マルティノス、阿部、…

正面衝突を制したことの意味。 Jリーグ第16節 vs名古屋グランパス戦 分析的感想

みなさま、お久しぶりです。W杯の中断期間を経て、日常にJリーグが戻ってきました。W杯はとてもとても面白かったのですが、感想はまた別にまとめられたらな〜と思っています。それにしても、暑い中平日の夜に再開しなくても良いのになと思います。あいかわら…

華麗なる甲府に完敗。逆転への道筋は…。 ルヴァンカップカップ プレーオフステージ1stレグ vsヴァンフォーレ甲府

ACL組が待つベスト8への進出をかけたグループリーグ突破クラブによるプレーオフステージ。甲府との1stレグはアウェイでの一戦です。W杯期間を前にJリーグはすでに中断されていますが、今節と来週の2ndレグ、そして水曜日の天皇杯が本格中断前の最後の試合と…

『異文化理解力』の感想と外国人監督とのコミュニケーションについて考えたこと。

今回はいつもと趣向の違う記事になります。 イントロダクション 96はいわゆる「海外事業部」で仕事をしていまして、顧客や仕事のパートナーとしてアジア、欧米、中東を中心に様々な国の人と働きます。で、働いていると結構いろんなことが起こりまして、エ…

負けてなお期待させるチーム作り。 Jリーグ第13節 vs 鹿島アントラーズ 分析的感想

オリヴェイラ体制初勝利から中2日。GW最後の試合となるのはオリヴェイラ監督の下でJリーグ3連覇を成し遂げた鹿島アントラーズ戦です。色々と因縁深い鹿島とのレッドダービーを振り返ります。 両チームのスタメン 両チームのスタメンは下記の通り。浦和は前節…

オリヴェイラ・イズムの片鱗 Jリーグ第12節 vs川崎フロンターレ 分析的感想

オリヴェイラ体制となってから未だ勝ち星に恵まれていない浦和。今節は昨年のリーグチャンピオンであり、今季も今節までに3位となっている川崎フロンターレとの対戦です。今節は大雨もあり得るという天気予報でしたが、幸い大きく降ることもなく、ゴールデン…

「水をすぐにワインには変えられない。」 Jリーグ第11節 vs湘南ベルマーレ 分析的感想

鬼の15連戦も漸くゴールが見えてきつつあるJリーグ第11節。浦和はホームに湘南ベルマーレを迎えました。浦和は現在のスカッドに4人の元湘南所属選手を抱えており、現在も岡本拓也をレンタル中。一方の湘南も浦和から完全移籍した梅崎司を今季から擁しており…

ハメこまれた浦和オリヴェイラ監督の初陣。 Jリーグ第10節 vs柏レイソル 分析的感想

開幕5戦勝ち無しと過去最悪タイの緊急事態から大槻暫定監督が6戦無敗で駆け抜けるというジェットコースターを経て、元鹿島の3連覇監督であるオズワルド・オリヴェイラ監督を招聘した浦和。一方で大槻暫定監督はオリヴェイラ監督就任後もヘッドコーチとしてト…